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アオボウシインコ出演 名作映画「ビルマの竪琴」

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「ビルマの竪琴」と言えば、中井貴一さんのイメージしかありませんが、もっと上の世代では安井昌二さんのイメージが強いかも知れません。

でも、既にビルマはミャンマーになっていますので、若い世代には

「ビルマ?はぁ?」

って感じかも知れません。

「中井貴一って誰?」

となっていないことを祈ります。(安井昌二さんはともかく)

僕世代には印象深い「ビルマの竪琴」、水泳の授業の後にバスタオルを肩から掛けて水島上等兵のマネをした人もいるのではないでしょうか?

そんな水島上等兵が肩に乗せていたオウム(たいていの映画紹介にはオウムと書かれてます)が実はアオボウシインコだって知ってました?

出典:ビルマの竪琴 [DVD] @amazon.co.jp

中井貴一さん演ずる水島上等兵の両肩にアオボウシインコが乗っています。

ひどい見切れ方をしていますが、左側の子のカメラ目線が超カワイイですね!

出典:ビルマの竪琴 [DVD] @amazon.co.jp

1956年公開の映画なんですが、このスチル写真は本物かと思うほどのリアリティを感じます。まるで雑誌「LIFE」の表紙みたい。

こちらも確かに肩に何かが乗っていますが、アオボウシインコかどうかは識別不明です。

ビルマの竪琴 1956年

別のシーンで見てみます。

ビルマの竪琴 1956年 インコ

白黒なので、アップになっても良く分かりません。

当時の総天然色ポスターで見てみると色の塗り間違いのせいで、UMA並の姿になってしまっています。

ビルマの竪琴 1956年 インコ

結局1956年公開の「ビルマの竪琴」に出演しているインコがアオボウシインコかどうかは良く分かりませんでした。

そして下が1985年公開の「ビルマの竪琴」

こちらはカラーになったこともあって、はっきりとインコの姿が分かります。

アオボウシインコですね。

肩口の黄色を見ると、亜種のキソデアオボウシインコの可能性が高いです。

ビルマの竪琴 1985年

このアオボウシインコ(またはキソデアオボウシインコ)が、この映画でもっとも重要なセリフと言ってもいい

  • 「オーイ ミズシマ イッショニ ニッポンニカエロウ」
  • 「アア ヤッパリ ジブンハ カエルワケニハ イカナイ」

をもらっています。

「ビルマの竪琴」の青い鸚哥はアオボウシインコだったの?

原作者の竹山道雄さんは「ビルマの竪琴」に

あのビルマ僧がきらきら光る青い鸚哥を両肩に一羽づつのせて、立っていました。

出典:ビルマの竪琴 竹山道雄著

原作に書かれた「きらきら光る青い鸚哥」を映画で再現しようと苦慮した結果、頭が青いアオボウシインコが選ばれたのかも知れません。

先に進む前に一点。

原作ではオウムではなく、「鸚哥(インコ)」と書かれていました。映画にアオボウシインコが出演し、大きくて喋る鳥=オウムと勝手に解釈したライターさん達が「オウム」と書いてしまったのが広がったようです。原作でも「鸚哥(インコ)」と書かれていますので、ここはインコで統一して頂きたいです。

話が反れましたが、きらきら光る青いインコと言われても、そもそもインコにきらきら光る種類は存在しません。作者は神々しい感じを出すために、孔雀のような色をしたインコをイメージしたのだと思います。

孔雀

でも、残念なことにこんなきらきらした青いインコは存在しません。

青いインコと言えば、

  • ルリコンゴウインコ
  • スミレコンゴウインコ
  • アケボノインコ
  • マメルリハ
  • サザナミインコ
  • セキセイインコ

などがいますが、どれも青島上等兵の肩に乗るには違和感があります。

両肩にルリコンゴウインコやスミレコンゴウインコが乗っている姿を想像するだけでニヤニヤしてしまいそうです。逆にセキセイインコやサザナミインコがちょこんと乗っているのもカワイイですが、シーンの雰囲気にはそぐわない感じです。

それとほとんどの子に

  • 「オーイ ミズシマ イッショニ ニッポンニカエロウ」
  • 「アア ヤッパリ ジブンハ カエルワケニハ イカナイ」

という長ゼリフは荷が重いです。

唯一セキセイインコには言えるかも知れませんが、このセリフを喋るセキセイインコが可愛すぎてシーンに合わないでしょう。

そんなこんなで、きらきら光ってもいないし、体全体が青い訳でもないですが、額が青いという理由で

アオボウシインコ

に出演のオファーが舞い込んだのでしょう。(※個人の想像です)

制作側はいい感じに思ったキャスティングかも知れませんが、実はアオボウシインコには決定的な問題があるんです。

アオボウシインコは南米出身で、学名もAmazona aestiva

アオボウシインコの学名は

Amazona aestiva

もうアマゾンって入ってます。

そして、ダメ押しに英語名

  • Blue-fronted Amazon(またはParrot)
  • Turquoise-fronted Amazon(またはParrot)

もうアジア感はゼロ。

Amazon(またはAmazon Parrot)は、学名:Amazonaと呼ばれるインコを指していて、南米からメキシコまでの新世界、およびカリブ海地域に生息する中型のインコです。アジアとは縁もゆかりもないインコですので、交易によってビルマに絶対に入っていなかったとは言い切れませんが、伝書鳩のように水島上等兵との間でやり取りできるほど気軽な存在であったはずもありません。

今の時代にビルマ原産のインコとしてアオボウシインコをキャスティングしたらネットで避難されると思いますが、そこは昭和の古き良き時代。「あれが青い鸚哥?」と思われた方はいたかも知れませんが、原産国について問題に気付いた方はごく少数だったと思います。

もし原作に忠実なキャスティングをするとしたら何インコが適切なのでしょうか?

きらきら光るインコがいない以上は原作に忠実なキャスティングが難しいので、もし今映画化するとしたら多分CGになってしまうと思います。映画「Paulie」のように手間暇かけて実写をメインにする必要もなく、インコの部分は完全にCGにした方が簡単ですし、原作に忠実にもなります。

ただ、もしCGを使わずに、実写に拘るとしたら何インコになるのでしょうか?

個人的には、

ワカケホンセイインコ

の色変わり(ブルー)の女の子になるかなーと思ってます。

上の子はブルーですが男の子です。

下の子は女の子の可能性もありますが、男の子かも知れません。インコの性別って本当に厄介。

ただ、ネックはその愛らしい声。

この可愛らしい声で

「オーイ ミズシマ イッショニ ニッポンニカエロウ」

なんて言われたら、水島上等兵は日本に帰ってしまうかも知れません。

他にもミャンマーの場合はダルマインコも生息していますが、色変わりでブルーがいるかどうかが不明なのと、ちょっとキャラが立ちすぎるので、今回のような脇役には不向きかと。

でも、見てみたい気もします。両肩にダルマインコを乗せた水島上等兵を!

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